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研究者を語っておきながら研究について何も話していないことに気づいた。

これからは少しずつ書くことにしよう。

今回は企業で働きながら博士課程に進んだ経緯や感想をシェアしてみることにする。

何かしらの参考になれば幸いである。

 

ちなみに私は根っからの研究好きではなく、入社してから好きになったタイプである。

入社前は、国分太一のお散歩ジャパンを見ながら研究室へ行く準備をし、午後は河川敷でサッカーをした後、定時で帰るようなふざけた学生であった。

よく卒業できたなと今振り返っても思う。

入社してから好きになった理由も、どうせ9時間近く会社に拘束されるのだから、何かしら好きにならないとやってられないからという後ろ向きな理由である。

何が言いたいかというと、社会人ドクターにもこんな体たらくなやつもいるということだ。そんなに身構える必要はない。

 

時系列を説明すると、2016年に現在の会社に入社し、入社4年目の2019年に博士課程に進学した。

今年2月の公聴会および博士論文が通れば、3月に修了できる予定だ。

コロナでゴタゴタしていながらも、3年で修了できるよう指導してくださった先生方には頭が上がらない。

 

まず入社してから進学しようと思った動機について振り返るが、実はそんなに大した理由ではない。

進学する1年前に、転職した仲のいい先輩から転職エージェントを紹介してもらったがあまりピンとこなかった。

しかし、何かしら行動を起こしたいなとは感じており、そこで思いついたのが博士課程への進学だった。

転職してすぐに博士課程には進学し難いが、逆は可能だなという打算もあり進学することを決めた。

 

進学することを決めてからしたことといえば、私を受け入れてくれる研究室探しと、会社の許可だ。

研究室については、古巣に戻るか新しく見つけるか少し悩んだ。

というのも現在関西に住んでいるが、卒業した大学は東北にある。通うには距離が遠い。

ただ会社に勤めながら一から関係を築く方が困難だと考え、まだ残っていた古巣の研究室の教授に相談することにした。

距離の遠さに関してはきっとどうにかしてくれるだろう。

案の定、快諾していただき、授業等に関しても措置があるとのことであった。

 

残すは会社だ。これまで会社公認の社会人ドクターの実績はなかった。

幸いなことに非公認でこっそり博士課程を修了した先輩 (会社には修了後に報告) がいたので相談し、数枚のプレゼン資料と共に部長および事業部長に直談判することにした。

思いのほかあっさり受け入れてもらうことができ、拍子抜けした記憶がある。

その後、教授に会社まできていただき研究テーマについて話し合い、双方が合意した上で研究テーマが決まった。

 

残すは入学試験だ。

他所の大学は分からないが、これまでの実績や研究テーマについて発表し、先生方と議論する形式であった。

これに関しても特段揉めることなく、晴れて入学できることとなった。

 

今振り返ってもこの時が一番モチベーションが高かった。

このタイミングで進学を決断していなければ、半年ズレただけでも進学をやめていたように思う。

我ながらグッジョブと言ってやりたい。

 

入学してからのことはまた次回話すことにする。